Release Notes
2025 シーズン 1 ビルドのリリースノートを和訳して紹介します。
記事に誤字・間違いなど見つけたら教えてくださいね。
長くなるので 4本の記事に分けました。
2025s1 リリースノート:
- 2025s1 リリースノート – ハイライト, iRacing (UI)
- 2025s1 リリースノート – Simulation<<<イマココ
- 2025s1 リリースノート – Cars
- 2025s1 リリースノート – Tracks
SIMULATION:
Application
- いくつかの基本パラメータをアップデートし、iRacing は Windows 10 未満のオペレーティングシステムを明示的にサポートしなくなりました。
Race Servers
- オフィシャルイベントにおいて、最終セッションの開始時刻に Time of Day オフセットが適用されない問題を修正しました。
Connectivity
- ネットコードに変更を加えました。シミュレーションへの車両の再追加がスムーズになり、推測値による車両と地表の衝突を削減します。これにより、接続状態の悪いドライバーがシム内の位置を更新したときに過度の力が加わるのを防ぎます。
Dynamic Track
- オーバーホールされたダイナミック・トラック・デブリ・システムで新しいタイプのデブリが追加され、フィジクス特性や外観が改善し、デブリがどのように生成されてからコース上を移動していくのかが大幅に改良されました。
- 新しいダイナミック・トラック・デブリ・タイプとしてグラベルが追加されました。グラベルは様々なコース外路面にあり、レース路面のタイヤグリップを減少させます。
- 新しいダイナミック・トラック・デブリ・タイプとして泥が追加されました。泥はタイヤが芝生を引き裂いたときに生成され、ダートと水をミックスしたような振る舞いをします。
- 様々なダイナミック・トラック・デブリ・タイプによってもたらされるグリップ変化やフィジクスの振る舞いは科学によって微調整されます。
- ダイナミック・トラック・デブリが蓄積および分散するアルゴリズムが改良され、どんなデブリタイプでも世界中のどこでも、デブリの量や位置の追跡と精度が格段に上質になりました。
- ダイナミック・トラック・デブリを拾って投じるロジックと様々なタイヤの構造パラメータがアップデートされました。
- すべてのデブリは車両のタイヤだけでなくボディに付着することもあり、速度変化によって剥がれ落ちることもあります。
- コースの濡れ具合やタイヤ、デブリの種類によって、タイヤが拾い上げるデブリの量は変化します。
- 空力効果によってデブリが拾い上げられたり移動したりします。
- ラバーマーブル、土、埃、芝、泥、グラベルといった全てのダイナミック・トラック・デブリ・タイプのテクスチャやレンダリングが改善され、特に遠くからでも見やすくなりました。
- ピットクルーはセッション開始時にピットストールを清掃するように訓練していて、ピットストールにデブリが入らないようにします。
iRacing Weather System
- Formula Vee のタイヤがアップデートされ、ウェットレースも行えるようになりました!
- 新車 5台もレインタイヤを装備しています。天気が悪くなってきたら交換するのを忘れないように!
- Acura NSX GT3 EVO 22
- BMW M2 CSR
- Ferrari 499P
- Supercars Chevrolet Camaro Gen 3
- Supercars Ford Mustang Gen 3
- イベント内セッションの開始終了時刻の精度が向上し、次のセッションへ時間分のシミュレートされた天候や水分量変化の引継ぎが改善されました。
- 水しぶきが、外れた車両部品と相互作用するようになりました。
- カメラが近づくたびに再描画されることで水の形や量が絶えず変化したりちらついていた古い問題の修正をアップデートしました。
- イベント開始前に蒸発が温度に与える影響をアップデートしました。天候変化のない場合やダートトラックでも、コースの水分量や温度はより正確になりました。
- タイムラインモードの天候設定のオーバルで、No Rain オプションが選択されているセッションで、禁止したのに部分的な雨が発生してしまう可能性がある問題を修正しました。
Race Control
- ホワイトフラッグ掲示後はコーションは無効化されます。
- これにより、リーダーがホワイトフラッグを受けたあとに自動コーションが発動されるされることを防ぎます。
- これにより、GWC リスタートのスタート/フィニッシュライン前でクラッシュが発生した場合にイエローフラッグが降られる問題を修正します。
- ピットインが有効なダートオーバルと、1マイル、ミディアム、ショートのアスファルトオーバルで、周回遅れはコーション中にリーダーと一緒にピットインできるようになりました。コーションシーケンスが 1周短縮されます。
- これはコーション時のリスタートに掛かる時間を短縮する取り組みとして行われます。これらの変更はもともと2020年に長いオーバルで行われ、ポジティブに受け取られていました。
- 完璧な運転手フレッドの新しいペースカーとして BMW M2 CSR を選択できるようになりました。
- イエローコーション下でのレース終了後に他のドライバーやフレッドのペースカーを追い越してペナルティを受けることがあった問題を修正しました。
- 最終ラップに失格になる前にドライブスルーペナルティを消化することができない問題を修正しました。
- DNC (Do not count = コーション中に周回数をカウントしない)コーション設定で、連続したコーションで 2番手のドライバーにリードが与えられる問題を修正しました。
- スタンディングスタートでジャンプスタートのペナルティを受けることなくゆっくりとクリープで前進することができる問題を修正しました。
- すべてのドライバーがピットスタートを選択した場合、グリーンフラッグが振られない問題を修正しました。
- GWC フィニッシュでレースが終了する前にフレッドがペースカーでピットロードを走ってしまう問題を修正しました。
Dirt Racing
- ダートオーバルレースで路面の初期凹凸が少し軽減されました。
AI Racing
- AI レースセッションで一度に 16車種まで使用できるようになりました。
- AI ドライバーが追い越し時のパッシングを覚えました。邪魔になる場合には知らせてきます!
- AI ドライバーは車両位置の認識を大幅に向上させました。また、「Out of Control」や「Running Off Track」のインシデントポイントが人間同様に評価されるようになりました。
- AI ドライバーは以下のコンテンツを理解しました:
- Acura NSX GT3 EVO 22
- BMW M2 CSR
- Ferrari 499P
- Supercars Chevrolet Camaro Gen 3
- Supercars Ford Mustang Gen 3
- Williams FW31
- New Hampshire Motor Speedway – Road Course
- New Hampshire Motor Speedway – Road Course with North Oval
- Thruxton Circuit
- いくつかの AI 車両でタイヤ温度モデルの改良があり、プレイヤー車両と同様に正確になりました。これにより、極端な温度下での AI ドライバーの精度とパフォーマンスが向上します。今シーズンこのアップグレードがある車両は以下のとおり:
- GTP Class Cars
- Dallara P217
- Ferrari 499P
- Global Mazda MX-5
- Late Model Stock
- Lotus 79
- NASCAR Trucks Series Class Trucks
- SCCA Spec Racer Ford
- Street Stock Class Cars
補足: https://forums.iracing.com/discussion/67303/improved-tire-temperature-modeling/p1
- AI ドライバースクールの 2024 秋コースが終了しました。今学期では人間の振る舞いのエミュレーションと、人間と機械の境界線をあいまいにすることに重点を置きました。以下の優秀な卒業論文が提出されました:
- 時代を超えるパッシング – 進化行動シンポジウム
- 人生と車をコントロールしよう – 特別ゲストカー KITT
- 活用されないレース戦略: エプロンでの追い越し
- 地質学的分析 – 緩いレース路面
- 自然から学ぶ: 転覆したウミガメのリカバリー
- 絶望と失望を受け入れ、いつリセットすべきかを知る!
- 次学期の申し込み – マイクロソフト AI からの留学生の受け入れ
- AI ドライバーは以下のコンテンツについて集中的な特別訓練を修了し、スキル、ライン、ウェットレースのアビリティ、パフォーマンスなどを向上しました。:
- GT3 クラス車両
- Atlanta Motor Speedway
- Circuit de Nevers Magny-Cours
- Circuit Zolder
- Lime Rock Park
- MotorLand Aragón
- New Hampshire Motor Speedway
- Slinger Speedway – Oval
- マルチクラスの AI レースでプレイヤーのグリッド位置が正しくないことがあった問題を修正しました。
Spotter
- スポッターが AI ドライビングスクールでいくつかのクラスを受講し、レースに関する知識を深めました。
新しく発見したノウハウで、車両のダメージ状態とどのように運転能力に影響するか、より詳しく伝えるようになります。これにより次のスポッターコールが追加・更新されました:- エンジンダメージ: エンジンのパワーロス(軽微/重度/全損)
- 空力ダメージ: 最高速・ダウンフォースの低下、オーバーステアまたはアンダーステア
- ホイールダメージ: グリップ低下、アライメント変化
- これらの新メッセージはスポッターの chattiness 設定が High の場合にのみ使用されます。既存のダメージに関するメッセージのいくつかは chattiness High から Medium に変更されました。
- これらダメージに関する新しいメッセージはダメージレポートをリクエストした場合にも使用されます。
- スペイン語スポッターパックがアップデートされました。ありがとう Ari Cejas!
- イタリア語スポッターパックがアップデートされました。ありがとう Renzo A. Olivieri!
- イタリア語スポッターパックがアップデートされました。ありがとう Marco Arcidiacono!
Pit Stop
- オートフューエルシステムが全車両に追加されました。以下の車両にはその設計やその他の理由によってこの機能はありません:
- Dirt Oval Cars (再給油しません)
- McLaren MP4-30 (設計による)
- Mercedes-AMG W12 E Performance (設計による)
- Mercedes-AMG W13 E Performance (設計による)
- Porsche Mission R (電気なので!)
- Super Formula SF23 (設計による)
- ドライバー交代で燃料搭載量が暗黙的に変更されてしまうことがあった問題を修正しました。
Graphics
- シム内のすべてのオブジェクトの反射のレンダリングを向上し、色の値が改善して発生し得る白塗り効果を削減しました。
- これはスペキュラーマップが実質的に二重露光となっていた長年の問題で、多くのテクスチャが白飛び、白塗り、白濁する問題が発生していました。これにより完全に影で太陽が見えないはずの表面に太陽が反射して見える問題も修正されます。スペキュラーレンダリングはよりリアルになり、より広い強度が使えるようになります。
- シム内でダイナミック・トラック・レンダリングが常に有効となり、雨やデブリを適切に再現されるようになりました。
- ダイナミック・トラック・レンダリングの有効化に依存しないため、 Low シェーダー設定がいつでも使えるようになりました。
- アンチエイリアスのグラフィックオプションがアップデートされ、より直感的になりました。以下の AA オプションが使えます: Off, FXAA, SMAA, MSAA。マルチサンプルアンチエイリアス(MSAA) は独自のグラフィックオプションのサブセットがあります。各設定はオレンジ色となり、変更を有効にするにはシムの再起動が必要であることを示します。
- MSAA により高品質のフィルタオプションが追加されました。これらのフィルタはより多くのMSAAサンプルを考慮してジオメトリレンダリング中のコスト増なしに品質を向上します。フィルタされたMSAAx2はほとんどの場合に古いMSAAx4と一致するはずです。使用可能なオプションは 2x, 4x, 8x で、フィルター微調整で使用できるシャープネス設定オプションには Simple, Soft, Neutral, Sharp があります。従来のオプションは Simple フィルターです。
- 異方性テクスチャフィルタリングの設定は削除されました。これは常に x16 が使われます。
- rendererDX11.ini に新しいエントリ AutoNoDynEmptyLOD=1 が追加されました。これは動的な LOD が起動した際に必要に応じてより低い LOD モデルを使用するようになります。
- デブリのレンダリングが改良され、すべての距離で見えやすくなりました。
- トーンマッピングが改良され、非HDRモニターで推測されるフォーマットにより適合するようになりました。これにより夜間に目立った乳白色で見える問題を解決します。
- スクリーンアンビエントオクルージョン(SSAO)が大幅に最適化されました。
- 空のレンダリングがアップデートされ、実効解像度が向上しました。
- 浅瀬での水シェーダーの歪み効果を削減しました。
- PopcornFX のバージョンをアップデートしました。
- キューブマップ内の照明をフィルタリングし、ダウンサンプリングしていた問題を修正しました。
- スペキュラーマップおよびその効果がミラー内でレンダリングされない問題を修正しました。
- グラフィックスとリプレイオプションのいくつかの問題、特にパフォーマンスクラスのスライダー機能について、ドラッグしても変更されないことがあったり、シムを再起動するとリセットされてしまう問題を修正しました。
- 一部のパーティクルが本来の位置でなくカメラ近くに表示されることがあった問題を修正しました。
- 一部のスクリーンスペースリフレクションシェーダー(特に雨)で、VRのシングルパスステレオや3画面のMVP/SMPが適切にサポートされていなかった問題を修正しました。
- 晴れにもかかわらず雲のレンダリングによって本来の明るさでなかった問題を修正しました。
- 観客の照明が不自然になることがある問題を修正しました。
- SSAO が樹木に適用されない問題を修正しました。
Audio
- コクピットビューカメラのオーディオ空間分離が最適化されました。
- 車内のステレオおよびサラウンドサウンドアレイが改善しました。よりワイドなサウンドステージで 360度 またはバイノーラル録音されたサウンドをより忠実に再現できるようになりました。
これによりヘッドセットからステレオスピーカーやサラウンドサウドシステムまで、すべてのサウンドシステムでリアリズムとドライビングの聴覚体験が向上します。
- 車内のステレオおよびサラウンドサウンドアレイが改善しました。よりワイドなサウンドステージで 360度 またはバイノーラル録音されたサウンドをより忠実に再現できるようになりました。
- すべてのメンバーのオーディオ API が XAudio に設定されました。
- もしも必要なら、app.ini ファイルで DirectSound を継続して使用するよう設定することもできます。シムを起動したあとで app.ini ファイルの devSpeakerAPI 設定が devSpeakerAPISelect で値 2 に変更されるので、この値を 1 に設定すると DirectSound が使用されます。
- リプレイオプションメニューにリプレイ音量のスライダーが追加されました。
- コクピットカメラでの高速時の縁石サウンドが改善されました。
- オーディオデバイスのプロパティが変更されるたびにコードのクロックスマッシュが発生する問題を修正しました。
- XAudio2 がクラッシュするレアな問題を修正しました。
Replay
- オリジナルのダメージモデルを使用した車両のリプレイ処理をアップデートしました。
- リプレイカメラが高速に振動する問題を修正しました。
Controls
- すべてのストックカーで、約25mphでの走行中にフォースフィードバックが大きなスパイクなしでスムーズに作動するようになりました。
2025s1 リリースノート: