インフラと統括された公正なレース運営
一昔前、Dave Kaemmer はオンラインレースの原型を作りました。彼の先駆者的な技術は、実生活での何千マイル分もになるものをレーサーに提供しました。その始まりから多くの改良が行われ、iRacing.comでは40台を越えるレースマシンで接近戦を行えるまでになりました。iRacing.com のオンライン技術によって、また信頼できる iRacing.com 専用サーバと自動更新ソフトウェアによって、iRacing.com では本当にシームレスにインターネットレースを始められます。
統括組織 FIRST と競技規約
真に活動的な新しいモータースポーツの形を作るために、FIRSTと呼ぶ統括組織が確立されています。Webベース技術によって、FIRSTはプロフェッショナルなシリーズ構造と組織、そして公正なインターネットレーシングのために、スポーティングコード = 競技規約を制定しています。
2020/05/12追記: @Lionasさんが iRacing Official Sporting Code 日本語訳 Version - 2018.12 を公開してくださいました。機械翻訳ベースとのことですが、ぜひご一読ください。
基本となるコンペティション構造として、年間で4つの12週に渡るシーズンと、複数のシリーズ戦を横断するドライバー個人と所属クラブのチャンピオンシップが開催されます。すべてのドライバーは、その経験レベルによらず全員がRookieクラスから始めることになります。安全なドライビングがライセンスクラスを向上させ、そうして初めて上位のレースシリーズに参加することができるようになります。
ライセンスクラスについて、詳しは ドライバーレーティングとライセンスクラスも参照してください。
FIRSTは各ドライバーの安全度を自動的に記録します。安全なドライビングが良い結果として採用され、これをライセンスプログラムと一体化しています。これによってFIRSTでは無謀なドライバーが出現しなくなり、サーキット上での事故をはじめとするインシデントの発生率を最小限にします。
FIRSTはまた自動的に各ドライバーのパフォーマンスを追跡記録して、Rookieでも経験多いプロフェッショナルでも、そのスキルレベルによってレース及びチャンピオンシップを自動的に階層的に分割します。例えば、あるレースにドライバーが100人参加する場合にはスキル順に20人ずつ 5つのグループに分割してレースを開催したり、オフィシャルシリーズを通して見ればスキルに応じたディビジョンに参加者は分類されるので、いつでもレースやシーズンのチャンピオンシップタイトルを勝ち取るチャンスがあるのです。
iRacing.com で開催されるシリーズ戦
前述のとおり、iRacing.com ではインターネットレーシングとして年間4回、オフィシャルなシリーズ戦が開催されています。
1シーズンは各1週間のレースウィークを1戦として全12戦、12週間に渡って行われます。また、各シーズンの間の1週間=13th Weekは、その 1週間だけのシリーズや、ポイント計算が行われないイベントなどが開催されています。なおこの第13週は次のシーズンへ向けた大規模アップデートが行われるタイミングでもあります。各シーズンごとに新規ビルドとなり、新しい機能やコンテンツのリリース・バージョンアップが 1年に 4回、行われるのです。
*2015年シーズンより、各シーズンが 12/15、3/15、6/15、9/15 頃からの13週間となるように、2014年シーズン4の開催週を短縮して調整されました。
でも、たとえば12週すべてのレースに出場しないと上位は見込めないのでしょうか。
いいえ、通常オフィシャルシリーズでは12週開催のうちのベスト 8週分のポイント合計でシリーズを競うので、都合により出場できない週があっても大丈夫。開催されるすべての週に出走する必要はないのです。また、アクシデント等で下位に沈んでしまったりリタイアしてしまったレースがあっても、他の週で挽回できることも意味しています。このことは、12週のうち4週は集計から落とされることから 4 drop weeks と表されます(1週間開催の場合は、4 drop days でベスト 3日分、などとされています)。
なお、もっともエントリーレベルのRookie向けシリーズ戦(オーバルレースではLegends Cup、ロードレースではSolstice Challenge)だけは、1シーズンを4週間として、他のシリーズ戦が行われている間に3回開催されます。このRookieシリーズは、4週開催のうちベスト 3週分のポイントで競います。
多くのメンバーが Rookie クラスでのシリーズ戦をまともに争わずに急いで D クラス以上へクラスを上げていってたのか、Rookieクラスだけのシリーズ戦はもはや開催されておらず、Rookie から全てのドライバーが参加できる 12週間のシリーズとなっています。
最低限のパッケージを購入しただけでRookie向けシリーズに全戦出走できますが、Safety Ratingを向上してより上のライセンスクラスに上がらないと、上級シリーズには出走できません。また、上級シリーズでは追加マシンや追加レースサーキットでの開催があるため、それらのマシンとレースサーキットを購入する必要も生じます。
例えば、Advanced Legends CupやAdvanced Solstice Challengeに参加するためには、マシンやレースサーキットの追加購入は不要ですが、Safety Ratingを3.0以上に上げないと出走できません。また、Skip Barber Race Seriesに参加するためには、Class Dライセンスに上がるか、RookieクラスでもSafety Ratingを4.0以上にする必要があり、最低でも出走するためのマシンと、もし全戦に出場しようとするなら追加のサーキットを購入する必要があります。特定のサーキットを購入していない場合、そのサーキットを使用するレースウィークには出走できません。なお、1つのシリーズ中でレースウィークごとに異なるサーキットレイアウトが使われたり、同じレイアウトで複数回開催されることもあります。
オフィシャルシリーズでは、オフィシャルレースとしてポイント計算されるための最低出走台数が設定されているので注意が必要です(台数が少ないとシリーズポイントの計算対象とならない)。また、シーズン通してのチャンピオンシップポイントが計算されない単発レースだけのシリーズもあります。
なお、シリーズごとに予選やレースの各セッションスケジュールが定められています。同じ時間帯で重なっているケースもあるので、事前にセッション状況を確認しましょう。
シーズンスケジュール
※2018/04/22 追記
オフィシャルシリーズのシーズン 12週のレースカレンダーは、その開催場所とレース長について、各シリーズに参加するドライバーによるコミュニティの意向が反映され決定されます。
シーズン半ばが過ぎた頃、メンバーフォーラムの各車両/シリーズ用サブフォーラムにおいて、次シーズンのカレンダー設定のための議論が始まり、まとめた内容を iRacing へ送ってスケジュールを決定する、という運用が定着しています。
チャンピオンシップ・ポイント
通常オフィシャルレースでは、周囲のレベルに応じたポイントを獲得できます。出走したドライバーの平均スキルが高ければ高いほど、レースフィールドが強力だとして多くのポイントを獲得できるのです。このため、たとえ同じ順位でフィニッシュしたとしても獲得できるポイントにはレースごとに差が生じます。1位なら 10ポイント、といった仕組みではないのです。
この「周囲のレベル」はレースフィールド値(Strength of Field = SOF)として表されます。標準的なフィールド値は 1600 です。これは iRacingを始めたRookieに最初に設定されている値(でもRookieの間はこの値は隠されています) で、実際には iRating と呼ばれる数値です。出走したレースのフィールド値が大きければ大きいほどスキルの高いドライバーが多く出走していたということであり、そこでの良い結果はより大きなポイントにつながります。出走したレースのレースフィールド値及び獲得したポイントは、各レースのリザルトで確認できます。
iRating について、詳しは ドライバーレーティングとライセンスクラスも参照してください。
レースウィーク中は何度もレースに出走することができます。その週にトータルで獲得できるポイントは、出走したレースのうち高得点を記録した50%の結果から得られたポイントの平均値となります。
分かりにくいので例を挙げましょう。例えば2レースに出場して50ポイントと100ポイントを得た場合、総合結果としてその週に獲得できるのは平均値となる75ポイント、もし3レース目に100ポイントを獲得できたとすれば高得点だった2レース分の平均で100ポイント、となります。もし失敗レースがあっても、もう一度レースすれば獲得できるポイントを挽回するチャンスとなります。
※2013年シーズン4にはレースウィークに獲得できるポイントについて変更される可能性があります。(こちらとこちらを参照)
2015/11/19追記: また、チャンピオンシップは、シリーズ総合順位の他に、iRating で区切られたディビジョン(Division 1~10, Rookie)ごとの順位も集計されるので、たとえトップを争うレースができなくても、自分のレベルに近いドライバーたちとポイント順位を競うこともできるようになっています。まずはディビジョン内で上位を目指し、次は少し上のディビジョンで上位を、というキャリアを描くことができるのです。
なお、2015/11/19 現在では、各ディビジョンは以下のように区切られているようです。
Div 10 | Div 9 | Div 8 | Div 7 | Div 6 | Div 5 | Div 4 | Div 3 | Div 2 | Div 1 | |
Road | 0 | 500 | 720 | 927 | 1130 | 1278 | 1440 | 1713 | 2283 | 3500 |
Oval | 0 | 950 | 1120 | 1203 | 1244 | 1278 | 1314 | 1358 | 1483 | 1800 |
チャンピオンシップのランキングや、自分や他の参加ドライバーの予選やレースの結果などは、メンバー用Webサイトで確認することができます。
Comments