iRacing Development Update – 2025/02

いつものように iRacing のエグゼクティブプロデューサー、Greg Hill が最新の開発状況やシーズン 2やさらなる将来に予定されている新コンテンツ・新機能を伝えてくれました。

Racing Development Update: February 2025
https://www.iracing.com/iracing-development-update-february-2025/
iRacing Development Update: February 2025
https://forums.iracing.com/discussion/75015/iracing-development-update-february-2025/p1

以下に挙げて紹介しますが、ほかにも多くのプロジェクトが進行中です。
優先順位が変更されたものもあります。


シーズン2に登場予定

新車両 ARCA


2009年に登場した現在のARCA車両を置き換えるゼロから再構築した新バージョンの車両が登場します。新車リリースの1年以内に購入した場合のクレジット付与もあり、それを見越した購入機会にもなりますね。
新ARCA車両は新しいドラフト/サイドドラフトモデルを搭載します。

Legends Ford 34c

標準コンテンツの Legends Ford 34c もアップデートされます。

GTP と LMP2 の V10直前バージョンタイヤのアップデート フェーズ 1

昨シーズン GTPとLMP2に投入された V10直前バージョンのタイヤモデルで、ダイナミックレスポンスとフィーリングも向上して正確なデグラデーションも組み込まれ、コンパウンドと構造もアップデートされたが、グリップが高すぎて高速コーナーに不満があったり、最新でないハイブリッドシステムもあって期待に応えられませんでした。

トッププロドライバーを含む数名のレーシングドライバーと協力して新しい現実のデータと調整・拡張されたテスト手法でタイヤ及びその組成を包括的に再構築。これがフェーズ 1 としてシーズン 2 にリリースされます。

現実に忠実ですが冷間時は扱いにくい場合があるので、レース前にテストセッションで車両を理解しなおしておく必要があります。ピットから出たあと安全にタイヤを温める練習が必要です。この体験で現実のレースカーの操縦技術に対する理解が深まります。

フェーズ 2 で、ハイブリッドシステムを全面的に見直し現実と合わせた最新のものにします。これはシーズン 3に向けて順調に進行中です。

新コース Portland International Raceway


ポートランドインターナショナルレースウェイ (PIR) が登場します。
NASCAR、INDYCAR、トランザム、ARCA、フォーミュラE、ピレリワールドチャレンジ、AMAスーパーバイクが開催されている 2マイルのロードコースで、複数のレイアウトを持ちます。

コースアップデート

この2年間で岡山、Road Atlanta、Watkins Glen などをアップデートしてきましたが、1年前からこれらアップデートを加速するためのチームとプロセスを構築しており、現在では専任者が50名以上の体制に。今後NASCARコースから、数シーズンに渡ってこれらアップデートが登場予定で、シーズン3ではほかのカテゴリにも広げていく予定とのこと。

Bristol、Darlington、Dover、Homestead、Kansas、Las Vegas、再舗装された Iowa (新スキャンデータ)
(コース購入者に無料アップデート)


3D縁石搭載するコースの拡張

Jerez、Aragon、Sandown、VIR、Winton、Rudskogen、Hockenheim に 3D 縁石。

Barcelona、Road America はシーズン3になるかも。

デブリ・リフレッシュ フェーズ 2

レンダリングとダイナミックモデリングの改良が行われ、新しいローカルデブリコーションフラッグ(情報提供のみ)が登場します。

デブリによるローカルイエローはコース上に散らばった多くのダートやグラベルなどによって引き起こされ、黄色と赤のストライプのフラッグが振られます。

この作業により将来的なロードコースのコーションサポートを検討。

点滅する車などのネットワークの問題への対応

(接続が失われた場合にできることは限られるため)

新しいコネクションフラッグを実装 接続不安定なドライバーにフラグを立てて接続が改善するまでピットに戻します。
改善されるのを待ったり、切断して問題改善を試みたり、ゴーストドライブを行ったり、はドライバーに委ねられます。
接続が改善するまでレースを再開できません。

Adaptive AI

(この数週間のテストや進捗によって左右されるのでシーズン2には登場しないかもしれません)

すべての車とコースでレースの難易度を動的かつ応答性の高いものにします。
パーセントでなく、easy, medium, hard, extreme の言葉でカスタマイズでき、ユーザーに適応して要求されたレベルのAIレース体験を提供します。

真新しく大幅に改善された照明モデル

新しいレンダラと新しいスカイモデルと並行して開発されていたものを現在のレンダラに移植してリリースします。
シム全体のテクスチャとマテリアルを微調整、シム世界と風景やレースカーに当たる光を一変させます。
将来の新しいグラフィックエンジンと新しいスカイモデルと組み合わせればさらに見栄えがよくなります。

英語以外の言語を話すシムレーサーにリーチ・サポートする取り組みを拡大

iRacingは世界中のシムレーサーが集うグローバルなプラットフォームです。今後のランチャーUIで拡張言語をサポートを展開します。
まずはスペイン語からゆっくりと。

将来的にシムUIへと続くがこれは別プロジェクト

使いやすさと体験品質の向上

支払いとアカウント管理は専用アプリケーションにリファクタリング、アカウント作成とフローを改善します。

新しいシムUI

(もう少し時間が必要になりました)

今後のプロジェクト

iRacing カスタム・グラフィックエンジン

最近のゲーム開発での一般的な方法ではないがiRcaingにとってはシミュレーションレースのニーズに正確に適合させるために非常に重要です。最も重要なのは最新のグラフィック技術とハードウェアを活用して、VR・マルチモニタ・湾曲モニタなど用いられる様々なデバイスをサポートするパフォーマンスファーストの考え方。

現在のレンダリングでの影の外観とパフォーマンスを大幅に改善する新しいシャドウシステムのプロトタイプが先週共有されました。

新しいiRacingレンダラーはこれまでのものよりよりGPUを効率よく使えてメリットがあります。

新しいスカイモデルにも取り組んでいて大きく進歩しています。

シミュレーション基盤の強化には今後何年にもわたって取り組むが、新しいレンダラへの取り組みと並行して現在のレンダラを改善する方法も模索していて、新しい照明モデルはシーズン 2に登場します。

フィジクス

前回の四半期アップデートで触れたので今回はあまり詳しく述べないが、V10タイヤがリストのトップにあり、プロジェクトを加速するためのツールを構築してきました。

以下が追加の改善点となっています: 倍精度フィジクス処理、FFBの改良、コンタクトパッチモデルの改良、タイヤ形状の改良、タイヤコンパウンドモデルの改良、グリップモデルの改良、タイヤの加熱・蓄熱モデルの改良、”瞬間”の改良

シングルプレーヤー・キャリアモード

まずはAIチャンピオンシップの提供に注力しています。
AIを使用した新しいレースモードで、草の根レースからNASCAR・プロトタイプ・グランプリなどトップに至るキャリアパスをシミュレート、さまざまなキャリアパスをたどることができて通常のiRacingとは異なるパフォーマンス指標をもちます。
この開発がAdaptive AIや Auto AI や Save Race など将来のシステム改善につながります。

オーディオ

大幅に拡張された現代的な機能セットの基盤となるアーキテクチャの改善に全力を注いでいます。
車内やコース環境での音の反射を優先事項としていて、臨場感が大幅に高まります。

公正な競技とデータセキュリティ

業界のリーダーで構成された不正防止・改ざん防止チームを編成しています。

AIテクノロジの活用

AIを活用したコーチング、クルーシステムなどさまざまな目標が進捗しています。
コース上でより優れたガイダンスとサポートを得てドライビングを行えるように設計されたシステムに注力。

進行中の車両・コースについての最新情報

NASCAR Gen4

2メーカーそれぞれ Speedway / Super Speedway バージョンの Gen4 車両を準備中。
シーズン2にリリースできそうだったがもう少し時間をかけるようです。

INDYCARおよびNASCARカップカーで重要なプロジェクトが進行中

どちらもV10直前バージョンタイヤモデルを搭載し、エアロモデルのアップデートと、関連する進化があります。

新しいフェラーリを開発中

最新ツールと品質基準を活用して可能な限り最高のフィジクス・グラフィックス・オーディオモデルを提供します。

アデレード市街地コース

スキャン・フォトチームが仕事を完了しています。
ロングビーチとシカゴの開発経験により世界中のストリートサーキットに十分対応できるようになった、とのこと。

Miami International Autodrome

マイアミ・インターナショナル・オートドロームが進捗、走行可能なプロトタイプはサーキット自体の開発目的でも使用されています。

Autódromo Hermanos Rodríguez

NASCARやF1が行われるエルマノス・ロドリゲス・サーキットとサイン、iRacingにとって新しい北米地域に参入します。
メキシコシティは標高が高く、スタンドの間を走り抜けるセクションを持つ個性的なサーキットです。

ほかにも

多くのプロジェクトが進行中!