2019/07/31 追記: 日本時間 7/31 午前に USA-AUS/NZ 間のネットワーク回線が接続され、順次数十ms程度の遅延減少効果が出てきているようです。日本の皆さんに与える直接的な影響はありませんが、オフィシャルなビッグイベントで用いられる USサーバー上で AUS/NZ ドライバーの遅延が少なくなるということは、そのセッションで一緒に走行する全ドライバーの安全が向上するということです。

iRacing connects Boston servers to AU/NZ

オーストラリアのAnycast Networks、アメリカのHurricane Electricとの提携により、オーストラリアとニュージーランドからiRacingのボストンサーバーファームへのネットワーク接続が改善されます。7/29の週に実現され、オーストラリアからは 5-60ms 、ニュージーランドからは 0-15ms の改善となる見込み。
https://members.iracing.com/jforum/posts/list/3656147.page


ボストン・シドニー間、ボストン・オークランド間の低遅延ルートでネットワーク容量を予約することにより、これら2か国のiRacingユーザーはボストンのレースサーバーへのトラフィックが「一般的なインターネット」から高品質ネットワークに切り替わるのだそうです。

これにより、ボストンサーバーファームへのネットワークレイテンシは、シドニーから約205ms、オークランドから約190msとなる見込みです。この区間でのパケットロスは限りなくゼロに近づきます。ただしこれら2か国のインターネット回線からAnycastに引き渡されるまでのパケットロス等を排除できるものではありません。レースサーバーファームからの戻りトラフィックも同じ回線を利用します。


ユーザーがオンラインセッションに接続するとき、どこからの接続が多いかによってレースサーバーのサーバーファームが選択されますが、今回の改善は、オーストラリアサーバーファームでなくボストンサーバーファームが選択されたときに、オーストラリア/ニュージーランドからの接続を低遅延化するもので、オーストラリア/ニュージーランドから接続するユーザーに対してはもちろんのこと、彼らと同じセッションとなるその他すべてのユーザーにとっても改善・利益となるアップデートです。

なお、この改善が日本や東南アジア地域に対して、シドニー経由として状況を悪化させる副作用を生じさせないために、ルーティング不良を起さないよう最新の注意を払う必要があったとのことです。
また、アメリカ西海岸レースサーバーファームという選択肢にもいくらか可能性を見出しており、将来的にこのプロジェクトの再検討を行うことになるとのこと。