How does Heat Racing work

2018年シーズン 1 のオフィシャルシリーズで新しく登場するヒート制レースがどのように進行するのか、説明する文書がリリースされました。新ビルド登場後はメンバーサイトからダウンロードできるようになると思われますが、まずはメンバーフォーラムでリリースされています。
http://members.iracing.com/jforum/posts/list/3581877.page

*Hosted セッションで使えるようになるのは UI の整備に時間が掛かるので少しだけ先になるみたい。

この文書を以下に和訳、補足情報を追加して掲載します。

全体の流れ

以下の一連の流れを単一のセッション内で進行します。
以前にあったトーナメント開催のように一旦抜けて次のセッションが開始されたら Join して、という操作は不要です。

  1. Practice – フリー走行
  2. Qualify – 予選
  3. Heat Race(s) – 複数回開催可能なヒートレース
  4. Consolation Race(s) – 複数回催可能な敗者復活戦
  5. Warm up – ウォームアップ
  6. Feature Race – メインレース

ポイント

  • メインイベントまでの各ヒートは短めに設定すること。さもないとイベント全体にかかる時間がとても長くなってしまいます。
  • 同時出走台数を大きくしすぎないこと。トラック長やレース形式、そして参加者のスキルに合わせて、同時出走台数を必要なサイズにまで小さくします。
  • イベント全体の参加者が一度に走行することがありません。各ヒートレースの参加台数はイベント全体の参加台数よりはるかに小さくなるので、ヒートレース中は走行していないドライバーの数が相当数いることになります。ヒートレースと敗者復活戦の回数が肥大化するのを防ぐためには、イベントに参加できる台数をよく検討する必要があります。
  • 各ヒート等走行セッション間で車両のダメージは引き継がれません。都度新車でドライブを始められます。
  • トラック状況は最初のセッションから後のセッションへとラングループ(後述)ごとに引き継がれるようです。
  • コーション中の周回数はカウントされるようです。

各ステージについて

Practice

特にオフィシャルシリーズでは、Open Practice セッションは Join 待ち時間の意味合いが強くなるため、短い時間となっています。
セッション中はどのドライバーも走行できますが、同時に走行できる台数までに留めることも必要なため、ドライバーはいくつかのグループ(Run-Group)に分割されることになります。これらのラングループすべてが同時進行しますが、同じグループ内の車両情報しかトラック上で交信されません。つまりトラック上にはランラングループ内の車両しか走行していないことになり、リプレイで選択できる車両はラングループ内の車両に限定されることになります。

Qualify

予選結果でヒートレースのグリッドを決めます。トップ数名はメインレースへの出走を決めることができ、次のドライバーは最初のヒートのポールポジション、その次のドライバーは第2ヒートのポールポジション、と開催ヒート数のポールシッターが順に決定し、次に同様に 2番グリッドが決定し、以降のグリッドに予選参加者が割り当てられていきます。

予選を開催しない場合、ヒートレースのグループ分け・グリッドはランダムで決定されることになります。

Closed 予選が選択されると、全車両が単独走行での予選を同時に行うことになります。
Open 予選が選択されると、全車両が同時進行でラングループごとの同時走行で予選を行います。

予選が開始されたあとは、セッションへの出走登録は行なえません。

Heat Races

ヒートレースはメインレースへの出走者を決定するための予選レースです。

例えば各ヒートから上位 5台をメインレースへの通過リストに追加されるように設定することができます。このとき、6番目以降だったドライバーは非通過リストに追加されます。

以下では簡単にするために予選結果から直接メインレースへ進むドライバーがない場合として説明します。
全ヒートの終了後、ヒート 1 の勝者がメインレースのポールポジションを獲得します。続いてヒート順に勝者が次のグリッド、その後は各ヒートでの 2着ドライバー、という流れで、メインレースに出走できる台数まで、ドライバーのグリッドが決定していきます。
全ヒートの通過リストのドライバーだけではメインレースに出走可能な台数が埋まらないとき、次は非通過リストのドライバーが順にメインレースのグリッドに追加されます。

メインレースのグリッドが決定していないドライバーが非通過リストに残っていれば、Consolation ラウンド – 敗者復活戦が行われます。

なお、メインレース前にセミファイナルを設けることもできます。

ヒートレースをコントロールするパラメーターは 2つ、イベント最大参加台数 Max Entrants と ヒートごとの最大出走台数 Max Heat Field Size です。Max Entrants = 55, Max Heat Fields = 10 とした場合には、Max Entrants / Max Heat Fields = 5.5 、つまり最大 6 ヒート開催となります。

各ヒート間の出走台数は均一になるようバランスされます。均等にならない場合には、先に開催されるヒートほど 1台多く、となります。先の全 55台で計 6 ヒートの例では、最初のヒートが 10台であとの 5ヒートは 9台となります。

Max Entrants = 55, Max Heat Field Size = 10 、つまり 6 ヒート開催のセッションに 30台しか集まらなかった場合には、3 ヒートで足りることになるので、残りの 3 ヒートはスキップされます。

なお、最大出走台数はトラックの最大グリッド数以上には設定できません。

Consolation Races

敗者復活戦はメインレースへ進むドライバーをさらに追加するために行われます。
すでにメインレースのグリッドを獲得しているドライバーは敗者復活戦には参加しません。非通過リストに追加されたドライバーだけが参加できます。

敗者復活戦はイベント生成時にその回数が指定されています。Max Entrants = 60, Max Heat Field Size = 15 の 4 ヒート開催で各ヒート上位 4 台がメインレースへ進めるとした場合、16 台がメインレースへ進み、残り 44台 は非通過リストに追加されます。

敗者復活戦が Stacked として複数開催される場合、非通過リストの最後から順にグリッドが決まります。最初の敗者復活戦が終了したあと、以降に続く敗者復活戦では次に非通過リストの最後にいるドライバーからグリッドについたあと、直前の敗者復活戦の上位通過車がグリッドを埋めます。そうして最終敗者復活戦での勝者のみがメインレースのグリッド後尾に向かいます。

各敗者復活戦の勝者が次の敗者復活戦へ進み、最終敗者復活戦での勝者がメインレースのグリッドに向かいます。

なお、主催者は後続の敗者復活戦では出走台数を増やすよう設定することもできます。

敗者復活戦が Not Stacked として開催される場合、そのグリッドは非通過リストの上位から割り当てられ、各敗者復活戦での勝者がメインレースのグリッド末尾に加えられます。

Warm up

WArm up セッションが設定されている場合には、メインレースのグリッド獲得車だけが同じラングループで同時に参加するウォームアップセッションが行われます。

Feature Race

イベント最後のメインレースは、そのグリッドを獲得したドライバーだけが参加できます。

主催者が設定可能な追加オプションもあります。

Championship Points

iRacing Heat Racing のポイント構造は以下のようになっています。

Qualify Heat Consolation
Pos Points Pos Points Pos Points
1 6 1 8 1 4
2 5 2 7 2 3
3 4 3 6 3 2
4 3 4 5 4 1
5 2 5 4    
6 1 6 3    
    7 2    
    8 1    

予選や各ヒート等で得点を獲得できるようにするかどうかを主催者が設定することもできます。

メインレースでは、通常の iRacing ポイントシステムのとおり、SoF や獲得ポイントが計算されます。

Additional Info.

  • 主催者は、各ヒート、敗者復活戦、メインレースでリバースグリッドが設定可能です
  • 主催者は、ヒート/敗者復活戦の最大出走台数、各ヒートからメインレースへ進出する台数を指定できます。
  • 各ヒート/敗者復活戦のフィールドサイズを可能な限り均等に保ちます。
  • 敗者復活戦が Not Stacked の場合、各敗者復活戦から同数のドライバーをメインレースへ進ませます。
  • 最大出走台数より少ない参加台数だった場合、各ヒートの出走台数をできるだけ均等になるように分配したあと、不要なヒートをスキップします。各ヒートから直接メインレースへ進める台数はヒート数分に少なくなりますし、非通過リストのドライバー数も少なくなるので敗者復活戦の台数を均等にするためにいくつかの敗者復活戦もスキップされることがあります。メインレースの出走台数を確保するために、システムは敗者復活戦を通過するドライバー数を調節することがあります。また、非通過リストが空だった場合、敗者復活戦はスキップされます。
  • ヒート制のレース構造は、これまでの同時直接対決のレース形態よりも多くのドライバーが関わるため、「Drive/Race」ボタン以外に「Wait」ボタンを見る時間が長くなります。マウスポインタをそのボタンに重ねると、次にあなたが走行するセッションが判明していればそのセッションの情報が表示されます。もしももう走行することができない場合には、その旨が表示されます。
  • イベントの残りのセッションに参加できないと表示されない限り、せのセッションから退出しないでください。次のセッションに進めば「Drive/Race」ボタンが表示されます。残りのドライブができないセッションかどうかには関わらず、リプレイを観たりセッションの進捗や順位を確認したりすることはできます。
  • リプレイ画面の上部にセッション進行に関していくつか情報が表示されます。現在進行中のセッションは緑でハイライトされます。表示領域の制限により、いくつかのセッションしか表示されませんが、Info タブには完全なリストが表示されますので、イベントの全体像やあなたが次に走行するセッションについて情報を得ることができるでしょう。

2017/12/06追記

2017/12/06時点ではBeta Interfaceから作成するHostedでのHeat Racingは、GRCだと最大14、Midgetだと、、、と開催クラスによって最大台数及びHeat>Featureの台数も予め決まった数しか設定できないようです。

GRC

Max 14 entries.
5 minutes open practice.
3 lap or 5 minute lone qualifying with 0 advancing to main. Best lap scoring with championship points not earned. No cautions.
5 lap or 10 minute heats with max 7 entry fields, inverting none, advancing 4. Championship points are earned. No cautions.
6 lap or 10 minute unstacked consolations with max 6 entry fields, inverting none. Championship points are earned, no cautions, races are always run.
No warmup.
10 lap or 20 minute feature race with max 10 entries, inverting none.

Midget

Max 20 entries.
5 minutes open practice.
3 lap or 5 minute lone qualifying with 0 advancing to main. Best lap scoring with championship points not earned. No cautions.
8 lap or 10 minute heats with max 10 entry fields, inverting none, advancing 6. Championship points are earned. No cautions.
10 lap or 12 minute unstacked consolations with max 8 entry fields, inverting none. Championship points are earned, no cautions, races are always run.
No warmup.
20 lap or 22 minute feature race with max 16 entries, inverting none.

Local Dirt Track

Max 30 entries.
15 minutes open practice.
3 lap or 5 minute lone qualifying with 0 advancing to main. Best lap scoring with championship points not earned. No cautions.
8 lap or 10 minute heats with max 10 entry fields, inverting none, advancing 5. Championship points are earned. No cautions.
12 lap or 14 minute unstacked consolations with max 15 entry fields, inverting none. Championship points are earned, no cautions, races are always run.
No warmup.
30 lap or 35 minute feature with max 20 entries, inverting none.

2018/03/21追記

Beta UI でヒート制ホストを作成する際に指定できるヒート制レースオプションが拡張されています。

iRacing – 50 Entries – 5 heat races – Stacked Consolations – 5 min practice

50 Entries – 5 Minute Practice
5, 8-lap heats – Top 3 Transfer directly to the Feature
D-Main – 10 laps – Top 4 Transfer to C Main
C-Main – 15 Laps – Top 4 Transfer to B Main
B Main – 20 Laps – Top 8 Transfer to A Main
A Main (Feature) – 23 Drivers – 30 Laps

iRacing – 50 Entries – 5 heat races – Stacked Consolations – 30 Min Practice

50 Entries – 30 Minute Practice
5, 8-lap heats – Top 3 Transfer directly to the Feature
D-Main – 10 laps – Top 4 Transfer to C Main
C-Main – 15 Laps – Top 4 Transfer to B Main
B Main – 20 Laps – Top 8 Transfer to A Main
A Main (Feature) – 23 Drivers 30 Laps

GRC – 14 max drivers – 6 consi – 10 final

14 Entries – 5 Minute Practice
2, 5-lap heats – Top 4 Transfer directly to the Feature
1 Consolation Race – 6 Laps – Top 2 advance to the Feature
Feature Event – 10 Drivers – 10 Laps

Local Dirt Track – Hosted – 30 max drivers – 15 consi – 20 final

30 Entries – 15 Minute Practice
3, 8-lap heats – Top 5 transfer directly to the Feature
1 Consolation Race – 10 Laps – Top 5 Transfer to the Feature
Feature Event – 20 Drivers – 30 Laps

Midget – 20 max drivers – 8 consi – 16 final

20 Entries – 5 Minute Practice
2, 8-lap heats – Top 6 transfer directly to the Feature
1 Consolation Race – 10 Laps – Top 4 transfer to feature
Feature Event – 16 Drivers – 20 Laps

WoO sprint – 22 max drivers – 8 consi – 18 final

22 Entries – 5 Minute Practice
2, 8 lap heats – Top 7 transfer directly to the feature
1 Consolation Race – 10 Laps – Top 4 transfer to the feature
Feature Event – 18 Drivers – 30 Laps

WoO late model – 22 max drivers – 8 consi – 18 final

22 Entries – 5 Minute Practice
2, 8 lap heats – Top 7 transfer directly to the feature
1 Consolation Race – 10 Laps – Top 4 transfer to the feature
Feature Event – 18 Drivers – 40 Laps

iRacing – WoO format 3 heats

31 Entries – 30 Minute Practice
3, 8 lap heats – Top 6 transfer directly to the feature
1 Consolation Race – 10 laps – Top 6 transfer to the feature
Feature Event – 24 Drivers – 30 Laps – Top 6 inverted

iRacing – 31 entries – 3 heats – 1 B Main

31 Entries – 30 Minute Practice
3, 10 lap heats – Top 6 inverted per heat – Top 6 transfer directly to the feature
1 Consolation Race – 12 Laps – Top 6 transfer to feature
Feature Event – 24 Drivers – 25 Laps – Top 12 inverted

iRacing – 40 entries – 3 heat races – 1 B Main

40 Entries – 30 Minute Practice
4, 10- lap heats – Top 4 inverted per heat – Top 5 transfer directly to the feature
1 Consolation Races – 12 Laps – Top 4 transfer to the feature
Feature Event – 24 Drivers – 25 Laps – Top 12 inverted.

iRacing – 48 Entries – 4 heat races – 2 B Mains

48 Entries – 30 Minute Practice
4, 10- lap heats – Top 4 inverted per heat – Top 5 transfer directly to the feature
2 Consolation Races – 12 Laps – Top 2 from each transfer to the feature
Feature Event – 24 Drivers – 30 Laps – Top 6 inverted.

iRacing – 60 Entries – 6 heat races – Stacked Consolations

60 Entries – 30 Minute Practice
6, 10-lap heats – Top 4 inverted per heat – Top 3 Transfer to Feature
D-Main – 8 laps – Top 4 Transfer to C Main
C-Main – 10 Laps – Top 4 Transfer to B Main
B Main – 12 Laps – Top 6 Transfer to A Main
A Main (Feature) – 24 Drivers – 30 Laps – Top 6 Inverted