Release Notes
2011シーズン2向け新ビルドのリリースノートを和訳して紹介します。
こちらはSimulation編です。
以下続きでどうぞ。
Simulation
Misc
- app.iniの[view]セクションにDriverHeadNoPitchオプションを追加しました。ドライバー頭部を水平軸に固定してピッチングさせません。固定されたディスプレイに対してドライバーシートが動くモーションプラットフォームを利用している場合に有用でしょう。
- ピッチ・ロールは水平軸から25度までに制限されす。
- ファイルダイアログでファイルやフォルダをクリックしたりダブルクリックしたりする操作の代わりにEnterキーを使えるようになりました。
- ファイルダイアログはファイル名を部分一致で適切に検出できるようになりました。
- D3D9.dll プロキシとしてSoftTH 2.05が許可されました。
- ペースカーやよい位置にカメラをフォーカスするためのキーボードショートカットを追加しました。*0
でペースカー、*-1 , *-2 , *-3 で興味深い位置にフォーカスします。
Graphics Engine
- シャドウマップシステムにおいて、フレームごとに一つのダイナミックシャドウマップ描画ターゲットだけが更新されるように変更しました。以前は、同じフレームで数個が更新されることによって描画の引っ掛かりが生じることがありました。
- ウインドウモードにおいて、最大サイズがプライマリディスプレイの解像度に制限されなくなり、複数モニタにまたがったウインドウで表示することができるようになりました。しかしモニタスパン環境ではフレームレートが著しく低下することがあります。
- オプションを追加しました。既存の”pixelRatio”オプションとあわせて使うことで、ウインドウモードとフルスクリーンモードで異なるピクセル比を指定することができます。
Headlights At Night Tracks
- ロードコースでのナイトレース用のヘッドライトについて、仮バージョンを追加しました。このバージョンでは、マシンには単に前方を照らすだけのヘッドライトが搭載されています。暗闇の中をヘッドライトを点灯せずに走行することもできますが、ほとんど何も見えないでしょう! 今回ヘッドライトを搭載するのは、Chevrolet Corvette C6R、Ford Falcon FG01 V8、Ford Mustang FR500S、Volkswagen Jetta TDI Cup、Mazda MX-5 Cup/Roadster、Riley MkXX DP、Pontiac Solsticeです(注: iRacingでスキャンしたマシンにヘッドライトが搭載されていなかったため、現時点ではRadical SR8にはヘッドライトはありません)。
- Advanced Graphicsオプションに、”Headlight Detail”オプションを追加しました。ヘッドライト描画のクオリティとパフォーマンスのトレードオフとなるので、PC性能に合わせて選択できる4つのオプションを用意しています。ピクセルシェーダーが無効にすると、ここではDisabledかLowしか選択できません。
- Headlights Detail options:
- LOW
- ヘッドライトをサポートするもっとも高速の設定で、車内では十分に働きます。ヘッドライトが向けられていない、ウォールの両側やトラックサイドオブジェクト全ての面に対するヘッドライトの照明について、ヘッドライト効果にバンディング(ハーフトーン部に濃度ムラが縞に生じる様子)が生じたり、エイリアシング効果を下げることになります。ピクセルシャドウも無効にした方が、このモードによるパフォーマンス向上は大きくなります。Sebring nightでフレームレートに問題があれば、Headlight DetailをLowにして、Headlights on track in mirrorsをチェックOff、Pixel shaderをオフにしてセッションに入りなおしてください。それでも足りなければ、下に記述したDisabledオプションについて見てください。
- MED
- ヘッドライトの照射をウォールやオブジェクトの背面には描画せず、エイリアシング効果を少し減らします。C6Rの黄色いヘッドライトのように色が付いたヘッドライト照射は路面だけとして、ウォールやトラックサイドオブジェクトや反射板には白い照明で表示します。
- HIGH
- 色付きヘッドライトが路面、ウォール、反射板を照らす最高クオリティ設定で、路面照射のバンディングもなくなります。
- DISABLED
- LOW設定でもフレームレートに満足できない場合、最後の選択肢としてほぼ全てのヘッドライト効果を無効にすることもできます。無効にしてもRichmondやBristolのようなヘッドライトが不要なナイトオーバルなら走ることができるでしょう。もしもオーバルしか走らないのであれば、これが最良の選択肢となることでしょう。WARNING: もしSafety Ratingを大事にするなら、ヘッドライトなしでSebring nightを走ろうとは思わないことです。
- 関連する設定に、Advanced Graphicオプションの “Headlights on track in mirros” チェックボックスがあります。これを有効にすると、シムはヘッドライト照明をミラー内でも描画します。これはある程度フレームレートに影響します。多くのマシンが走行するOpen Practiceセッションを走って、レース走行でのクオリティとパフォーマンスの違いをチェックしておくとよいでしょう。路面に映る後続車のヘッドライトを見ることができるので、レースには役立つでしょう。
- 上記のオプションに加えて、2つの設定が renderer.ini で行えます。
- ProceduralHeadlights = 0
- MonochromeHeadlights = 0
ProcedualHeadlightsを有効にすると、自分のマシンのヘッドライトだけはシェーダーを使って描画するようになるため、バンプがライト照射の円錐形にやや影響するようになります。
MonochromeHeadlightsを有効にすると、すべてのマシンのヘッドライトを白い光で描画するようになります。やや少ないバンディングで、少しのパフォーマンス向上を見込めることがあるでしょう。
Sound
- Fmodを使う場合にいくつかのサウンドカードで生じていたパチパチ音を解消する新しいオプションを app.ini に追加しました。overrideFmodFormat=1 という1行を[Audio]セクションに追加すると、その設定を有効化できます。効果がなかった場合は、この行は削除してください。これはSigmatel製チップセットを使ったサウンドデバイスに有効です。
New Telemetry SDK
- 新しいテレメトリSDKを作成しました。古いSDKも機能するため、既存のツールも変わらず使えます。
- 新SDKではシムに接続できるクライアント数が無制限となったので、モーションプラットフォーム、外部メーター、ライブテレメトリアプリケーションなどを全部同時に使用することができます。
- 接続されたSDKクライアントからリプレイ及びカメラを制御するコマンドを送ることができます。
- モーションプラットフォームやメーター、またはブロードキャストをサポートするアプリケーションそれぞれに適した情報をライブ提供しますが、記録しておけるテレメトリデータすべてがライブ提供されるわけではありません。
- 走行中のマシンの包括的なテレメトリデータをディスクに記録できるようになりました。走行終了後に、記録された車高センサーやサスペンショントラベルや加速度といったデータを外部テレメトリツールで分析することができます。
- 車室内でAlt+Lキーを押せば、ディスクへの記録を開始します。リプレイ画面でAlt+Lキーを押しておけば、マシンに乗り込むごとに自動的に記録を始めます。テレメトリファイルは、.ibtファイル(iRacing binary telemetry)の名の通りバイナリファイルで、[My Documents]\iRacing\telemetry フォルダに保存されます。マシンから下車すると記録を停止してファイルがクローズされるので、Alt+TABキーで外部分析ツールに切り替えて記録されたファイルを読み込めば、シムを終了することなく分析を行うことができます。
- 3rdパーティ製テレメトリ分析アプリケーションがいつかそのうち登場する予定です。
Garage
- 指定可能な単位量ずつ飛ばして調整するようになりました。適用不可能な設定値を持つ古いセットアップを読み込むと、設定可能な範囲内の数値に自動的に変換されます。最小値から最大値へ設定調整を行ったときに、違った値になることはなくなりました。
New Pit Crew with Damage Repair
- すべてのマシンで、ピットクルーは柔軟なスクリプトシステムに置き換えられました。ジャッキアップしたり、ダメージがあればピットクルーに修理させたりといったことを含む、独自のピットストップ動作を行えます。全ピットコントロールを行えるブラックボックスとピットクルーが、これまでピットストップ作業が有効でなかったルーキー車を含む、全てのマシンに提供されます。ただしピットクルーは表示されないままであり、見ることができるのはマシンに行われた作業の結果が現れることだけです。
- 全てのマシンは見えないピットクルーを持ちます。ピットクルーのパフォーマンスはマシンのレベルによります。より高いクラスのマシンはとても速く効果的なピットクルーを持ち、低いクラスのマシンには資格はあるがプロほどは調子がよくないアマチュアのクルーがいます。いくつかのマシンでは連続して給油できますが、その他のマシンでは、ガソリン缶を複数使って給油します。またいくつかの高いクラスのマシンでは12ガロンのガソリン缶を使用しますが、多くの低いクラスのマシンでは5ガロンコンテナで給油します(とても小さい5ガロン缶で22ガロン給油するには時間がかかります!)。いくつかのマシンは外側・内側の順にジャッキアップしますが、いくつかのマシンでは前・後ろの順だったり、前後同時だったりもします。
- いくつかのマシンでは、そのマシンが現実に出走するシリーズでそうであるように、タイヤ交換と給油を別々にモデリングしてはいますが、すべてのマシンで給油と他のピット作業を同時に行えることにしました。これは、いつでもマルチクラスですべてのマシンを同時に混走させることができるように、それらのマシン間で一貫性をもたせるための決定です。
- 新しいレースコントロール、Repair Neededルールが追加されました。このルールのもとでは、エンジンが煙を吐いていたり、何かが漏れていたりすると、オレンジディスクフラッグの提示でピットでの修復作業を命じられることがあります。この旗が振られると、コーションラップを含めて4周以内に修復のためにピットインしないと、失格とされます。4周以内にレースが終了した場合、レース後にペナルティが課せられることはありませんので、レース終了間近なら、ピットインせずにチェッカーまでなんとか走らせるという選択肢もあります。ホワイトフラッグが振られていたりレース終了後であっても、レースコントロールがオレンジディスク旗を掲示することはあります。
- 黒旗レベルを脱するまで修復できない場合、ピットストールから出ることはできず、ピットクルーから修復できないことが伝えられます。このときFast-Towがあれば、一旦マシンから降りて再び乗車すれば、新車でレースを継続することができます。
- ピットストールの情報ボックスでは、走行を続けるために最低限必要な修理、それに加えての追加の修理、それぞれにかかる時間が表示されます。最低限必要とされる修理は、さまざまなピットクルーがすぐにダメージに対する作業を始めます。この修復が完了するまではピットストールを出ることはできません。必要な修復作業が完了すればロリポップが上がるので、すぐにピットをあとにすることもできますが、そのまま停車していれば、ピットを出ていくまで、追加の修復作業も進められます。
- 通常、一度のピットストップで、ペナルティの消化と最低限必要な修理作業が行われます。追加の修理作業はそれらのあとで行われます。ペナルティを消化してロリポップが上げられたら、追加の修理のためにピットに留まるか、またはすぐにレースに戻ることもできます。
Physics
- レーザースキャンされた路面データを物理路面モデルに適用する精度を向上しました。これはすべてのトラックで大きな改善を生みますが、頂きや凹んだバンクのあるトラックで顕著です。この結果、とりわけロードコースでは多くのマシンが多くのトラックでドライブフィールが大きく向上します。しかしまた、いくつかのオーバルマシンにおいても、より正確に凹んだバンクが左リアよりも右リアタイヤに少し大きなグリップを生成し、それによって以前よりも少し回頭性が上がってややオーバーステア傾向になるので、ちょっとしたセットアップの調整は必要になるでしょう。
- 純粋に速度に基いた以前のブレーキモデルでは、停車中にアクセルを踏んだときの不自然なホイール回転の描画を引き起こすことがありましたが、トーションスプリングに基づく適切な回転位置をモデル化されたブレーキはより正確な位置にホイールを保持します。
Cars
- スターターモーターを搭載したマシンでは、ストールしたエンジンをいつでもスタート/リスタートすることができます。スターターモーターのないマシンでは、ピットクルーがエンジンをスタートさせられるよう、レースを始める前に正しいピットストールまたはグリッドに付ける必要があります。つまり、Williams FW31、Dallara、Sprint Car、Silver Crownでレース中にエンジンが停止した場合、ピットストールに戻らないと再始動できません。しかしAnti-Stallクラッチを使っていれば、通常はドライブ中にストールすることはありません。トラックに出たらエンジンを止めないように注意してください。
- ウインドウネットと、車内の他のいくつかのグラフィック要素は、空気の流れによる動きをシミュレートしてアニメーションするようになりました。
- メタルシェーダーがクロム素材をよりよく描画されるように調整されました。
- 全てのマシンには燃料搭載量の最低最大と、一貫性を保つためのファインチューンを増大します。
Skip Barber Formula 2000
- 現行の他マシンと同じレベルに届くように、グラフィックモデルをリビルドしました。
Riley MkXX Daytona Prototype
- ドラッグ抵抗やバランス変化が過度にならないように、ダイブプレーンを再チューンしました。バランスをとるためにリアウイングを大きくする必要はまだありますが、リアウイングの調整幅の中で行われます。
- 2011年の20ガロン制限(それまでは24ガロン)に合うサイズの燃料タンクに変更されました。
Dallara IndyCar
- グリッド上でレーススタートを待っている間、及びピットストールでレース時以外の停車中や長い修理中、ピットクルーは外部冷却ファンを使用するようになります。他のピットクルー同様、クーリングファンも見えません。
Williams-Toyota FW31
- グリッド上でレーススタートを待っている間、及びピットストールでレース時以外の停車中や長い修理中、ピットクルーは外部冷却ファンを使用するようになります。他のピットクルー同様、クーリングファンも見えません。
- グリッド上でレーススタートを待っている間、及びピットストールでレース時以外の停車中や長い修理中、ピットクルーはタイヤウォーマーを使用するようになります。他のピットクルー同様、タイヤウォーマーを見ることはできません。
Chevrolet Silverado
- Shark fin added when at restrictor plate tracks. リストリクタープレートを使うトラックでは、シャークフィンが追加されます。
New 2011 Chevrolet Impala Class B
- 長く切望されたDave Kaemmerの新タイヤ物理モデルのプレビューバージョンとなる2011用Chevloret Impala Class Bがもうすぐリリースできそうです。既存のNationwideマシンを持っていれば、今度の新車を無料で獲得できます。このマシンは来週、3日までにはリリースされそうです。
Tracks
- 多くのトラックでピットストールの数が増加され、より多くの台数で走行できるようになりました。
Sebring
- 昼夜選択できるようになりました。
- Club configuration rolling start no longer goes green immediately. Clubレイアウトでのローリングスタートはすぐにグリーンとなります。
Okayama
- 岡山国際サーキットがリリースされました。フルコースとショートコース(パイパーコース)の2レイアウトとなっています。
Commercial
- NASCAR Hall of Fame(など)向けのCommercial版についての内容であり、一般ユーザ向けビルドには関連しない内容なので省略します
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